はじめに
今回のご依頼は一軒家の庭先高圧洗浄作業でした。先ず見えてきたのは縦に長いレンガ通路。幅は人一人がゆったり歩ける程度ですが、長さは約20メートル。苔と泥で汚れた状態になっていました。最新のケルヒャーK5で本格清掃を開始。予想以上の大仕事になりましたが、無事完了いたしました!
作業前の状況
通路の規模:幅1.5m程度×長さ約20m 汚れの状況:レンガ表面に緑色の苔がところどころに付着、泥がこびりつき 特にひどい箇所:奥の花壇周辺に苔が集中 清掃歴:約10年間放置状態 レンガの目地:泥が詰まって本来の溝が見えない状態
元々は砂が入っていた目地部分でしたが、長年の雨風で砂が流れ出てしまい、その後に隣接する花壇の泥が入り込んで苔まで生えている状況でした。


(通路の端にコケや泥が積もっています。裏側もコケが目立ちます)
使用機材
ケルヒャー高圧洗浄機 K5 下準備用具:ほうき、ヘラ、タワシ
作業工程と発見した課題
下準備の重要性
まず軽く掃き掃除をして表面の砂と泥を除去。その後、ヘラとタワシで取れる苔は事前に除去します。
最大の難敵:目地の泥
作業を始めてすぐに判明した最大の問題。レンガの間に詰まった泥が高圧洗浄で飛び散り、きれいにした壁面に再付着してしまうという悪循環が発生しました。(テラス用のクリーナーも付属品であるのですが水圧が弱くて落ちなかった為、そちらは使えず)
編み出した攻略法
試行錯誤の結果、床→壁を交互に清掃しながら少しずつ前進する方法により泥の飛び散りを最小限に抑える事が出来ました。

↑の画像が左側が未作業で右側が高圧洗浄を掛けたものです。色ではっきりとわかるとおもいます
機材の課題と対応
作業中に発覚した問題点:
電源ケーブルの長さ不足:標準では12mちょいまでしか届かず、20mの通路全体をカバーできませんでした。
延長ホースを即手配できなかったため、市販の通常ホースと延長ケーブルを代用して利用しました。
(専用のホースが3m、電源ケーブルも3m程度です。ホースは12mほど伸びるのでギリギリカバーできませんでした。)
↑に書いた専用ホースですが余り必要ないのかもしれません。水道で水を出した状態でもホースをケルヒャー本体に装着できる、、、なんていう機能なんでしょうか。止水?の機能があるくらいですね。
市販のホースだと水圧とかで壊れてしまうのかなとか思ったのですがとりあえず作業中に問題は起きませんでした。
装備の重要性:水圧で泥と砂が激しく飛び散るため、マスク着用は必須でした。又、今回はスニーカーを履いて(一応、軽い防水のやつ)作業していた為、泥と水でズボンと靴がびしょ濡れになりました。
長靴は絶対に必要です。
最終的な作業結果
総作業時間:4日間(3日間は2人体制で各日6時間、最終日は1人で3時間) 作業人数:基本2名体制 で行いました。
1〜3日目:高圧洗浄作業
レンガ表面と目地部分の汚れ除去に集中。ケルヒャーK5の水圧は想像以上に強力で、目に見える汚れは洗剤を使わずとも完全に除去できました。
4日目:目地の砂入れ作業
当初3日目で終わる予定でしたが、予想以上に時間が掛かった為、別日でも対応しました。
砂入れ作業の工程:
- 砂を撒く
- 水を撒いて固める
- 再度砂を撒く
- 目地に沿って圧力をかけて固める
この工程を20mの通路全体で繰り返すのは想像以上に重労働でした。特に最後の圧力をかけて固める作業が時間を要し、4日目まで作業が続くことになりました。
劇的な変化:ビフォー・アフター
作業前の状態




↑砂を撒く前後の画像です。
変化のポイント
最も印象的だったのは目地部分の変化でした。
Before:泥が詰まり、苔が生え、本来の溝が全く見えない状態 After:建設当時のような美しい砂の目地が復活
花壇からの泥流入と苔の繁殖により、レンガ通路本来の美しさが完全に失われていましたが、清掃後は新築時のような仕上がりになりました。
お客様の反応
作業完了時、お客様から「建てた時みたいに綺麗になった!」と大変喜んでいただけました。10年間の汚れが蓄積していただけに、その変化の大きさに驚かれていました。
今後のメンテナンスアドバイス
お客様には「砂がまた無くなってきたら呼んでください」とお伝えしました。
推奨メンテナンス:
- 定期的な掃き掃除(月1回程度)
- 砂の補充(年1〜2回、または流出が目立ったタイミング)
- 苔の早期除去(湿気の多い時期に注意)
作業を通じて学んだこと
機材選択の重要性
- ケルヒャーK5の性能は申し分なし ただし延長ホースは必須
- 防護装備は妥協しない マスク、長靴、作業着の完全装備が必要
- タワシとヘラでの下準備が最終的な仕上がりを左右する
時間見積もりの難しさ
当初予想していた16時間(2日)を大幅に上回る結果となりました。特に目地の砂入れ作業は想定の倍の時間を要しました。
同じような作業への改善点
- 延長ホースを最初から用意
- 完全防護装備での作業
- 砂入れ作業の時間を多めに見積もる
- 天候を考慮した作業スケジュール
まとめ
10年間放置されたレンガ通路の復活は、想像以上の重労働でしたが、完了時の達成感は格別でした。お客様に喜んでいただけたことが何よりの報酬です。
同じような汚れでお困りの方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度ご相談ください。今回の経験を活かし、より効率的で確実な作業をご提供いたします。
作業のポイント:
- 下準備の徹底
- 適切な機材選択
- 十分な防護装備
- 現実的な時間見積もり
長文になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。次回の作業報告もお楽しみに!