コンセントが凹んだり破損してしまうと、交換しなければいけません。さまざまな物がDIYできるようになった昨今、コンセントの交換も自分でできるのでしょうか。それとも、業者に依頼しなければいけないのでしょうか。
そこでこの記事では、コンセント交換について解説します。コンセント交換の費用相場についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
コンセントの交換が必要な状況とは?

そもそもコンセントの交換が必要な状況とは、どのような状態を指すのでしょうか。ここでは、コンセント交換が必要な状況について解説していきます。
プラグがしっかりと挿さらない
プラグが奥までしっかりと挿さらなければ、コンセントを交換しなければいけない状況です。プラグがしっかりと挿さらない原因として、内部の金具が破損しているか、劣化しているかのどちらかになります。
コンセント内部には「刃受け金具」と呼ばれる差し込まれたプラグを抜けにくくする金具があり、「刃受け金具」が破損したり劣化してしまうとコンセントをしっかり奥まで挿せません。
またプラグの抜き差しを頻繁に行うと摩擦が生じ、コンセントとプラグが徐々にすり減っていきます。すり減った状態のコンセントとプラグは、しっかりと奥まで挿せません。
特にスマートフォンの充電器、ドライヤーはすり減る傾向が強いので気を付けるようにしましょう。
差込口に異物が入っている
差込口に異物が入っているときは、コンセント交換が必要です。差込口に異物が入っていると、プラグを奥まで挿せません。異物を知識がないまま取り除こうとすると、発火や感電の危険性があります。
コンセントの差込口に異物が入っているときは、コンセントの交換をするようにしましょう。
電化製品がコンセントを挿しても反応しない
電化製品がコンセントを挿しても反応しないときは、コンセントが故障していて交換が必要な状況である可能性が高いです。何度か試してみても、電化製品が作動しなければコンセントを交換しましょう。
コンセントから異臭がする
コンセントから異臭がするときは、コンセント交換が必要な状況です。コンセントから異臭するケースとして、焦げた臭いがすることが多いです。
焦げた臭いがするのは、コンセントのプラスチック部分が高熱によって溶けてしまうことが原因でしょう。焦げた臭いがするコンセントをそのまま放置してしまうと、発火する可能性があります。
コンセントから異臭がするときは、コンセントを交換するようにしましょう。
コンセントのひび割れ
コンセントがひび割れているときは、コンセントの交換が必要な状況です。コンセントがひび割れしてしまうと、中の電気が流れる部分が露出してしまいます。誤って触れてしまうと、感電してしまう危険性があります。
コンセントがひび割れているときは、コンセント交換を行いましょう。
コンセントの変色
コンセントの変色が起こっているときは、交換が必要です。変色しているケースとして、コンセントが焦げている状況が挙げられます。コンセントが焦げたまま放置すると、発火する可能性があります。
コンセントが変色しているときは、コンセントの交換を行いましょう。
使用期限が過ぎたコンセント
使用期限が過ぎたコンセントを使い続けると、発火や感電の危険性が高くなります。一般的なコンセントの使用期限は10年から15年です。
使用期限が過ぎているサインとして、電化製品の動作がおかしいことやコンセントにプラグが挿さらないことが挙げられます。このような状況のときは、使用期限が過ぎていて危険な状態なのでコンセントの交換を行うようにしましょう。
コンセントの電圧変更
コンセントの電圧変更を行いたいのならば、交換するようにしましょう。一般家庭では主に100vを使用していますが、電化製品が多い家庭やIHを使用している家庭は200vがおすすめです。
注意点として、コンセント交換だけでは電圧変更はできません。分電盤の工事も必要になるので、専門知識を持ったプロに依頼しましょう。
コンセントの交換前に確認することは?

コンセントが故障して交換したいときは、コンセントが本当に故障しているのか確認しなければいけません。ここでは、コンセント交換をする前に、確認するべきことを解説していきます。
ブレーカーが落ちていないか確認する
電化製品をコンセントに挿しても、反応しないときはコンセント交換をする前にブレーカーが落ちていないか確認しましょう。ブレーカーが落ちているときは、コンセントを挿しても電化製品は作動しません。
ブレーカーが落ちる原因として、電気の使いすぎが考えられます。ブレーカーが落ちたときは、電気を使いすぎていないのか見直してみましょう。
電化製品の故障か確認する
コンセントを挿しても、電化製品が作動しないときは電化製品の故障も考えられます。コンセント交換をする前に、電化製品が故障していないのか確認しましょう。
電化製品の故障かどうか確認するときは、別の場所のコンセントを使用すればわかります。
コンセントの交換は自分でできる?

コンセント交換が必要になったとき、自分で行えるのでしょうか。それとも、専門の知識を持ったプロに依頼しなければいけないのでしょうか。
ここでは、コンセントの交換が自分で行えるのかについて解説していきます。
コンセントの交換には資格が必要
コンセントの交換には「電気工事士」という資格が必要で、無資格の人は行えません。これは法律によって定められており、無資格の人がコンセントの交換を行うと3万円以下の罰金、もしくは3か月以下の懲役が科せられます。
また無資格者が専門的な知識を持たないまま、コンセント交換を行えば感電する可能性も高いので、無資格者は行わないようにしましょう。
無資格者はコンセントカバーのみ
「電気工事士」の資格を持っていない人でも行えるのが、コンセントカバーの交換です。コンセントカバーの交換なら、無資格者でもできます。
コンセントの交換の流れ
コンセントの交換の流れは、以下のようになります。
- ブレーカーを落とす。
- 電源コードをニッパーで切断し、プラグと引き離す。
- 電気コードの先端から5〜8cmほどの箇所に切れ目を入れ、セットになっている電線を2本に分ける。
- ワイヤーストリッパーもしくはカッターで、電線を覆っているビニールに切り込みを入れる。
- 回転しながらビニールを剥ぎ、中の電線を取り出す。
- 新しいプラグのネジを緩めて、カバーを開ける。
- プラグ内の2本のネジを外す。
- 外したネジに電源コードの電線を1周、時計回りで巻き付ける。その際、電線が余ったときは切断する。
- 電線を巻き付けたネジをプラグ内に戻し、ネジを締めて固定する。
- プラグのカバーを付けて、ネジを閉める
- ブレーカーを上げる
ネジのプラグを戻すとき、きつく締めすぎると電線が切れてしまう可能性があります。力加減に気を付けて、交換するようにしましょう。
コンセント交換の依頼先は?

「電気工事士」の資格を持っていないと、コンセント交換は行えません。では、資格を持っていない人は、コンセント交換をどこに依頼すればよいのでしょうか。ここでは、コンセント交換の依頼先について解説していきます。
個人経営の電気屋
コンセント交換は個人経営の電気屋でも依頼できます。個人経営の電気屋というのは、家の近所にある電気屋やマッチングサイトなどで見つけた電気屋のことです。
個人経営の電気屋に依頼すると比較的、早く対応してくれます。コンセント交換をすぐに行いたいときは、個人経営の電気屋に依頼するとよいでしょう。
注意点として、個人経営の電気屋の中には残念ながら不当な請求をする悪徳業者もいます。悪徳業者に騙されないようにするためにも、個人経営の電気屋を探すときは電気工事組合に加盟している個人経営の電気屋を選ぶようにしましょう。
電気工事組合に加盟している個人経営の電気屋は、実績も伴っており安心して依頼できます。
大手家電量販店
大手家電量販店でも、コンセント交換を依頼できます。全国に店舗があるので、どこにいても依頼できるでしょう。
注意点として、コンセント交換を依頼してから修理までに時間がかかる傾向があります。また、店舗によっては対応していないケースもあるので、コンセント交換を依頼するときは事前に対応しているか確認することをおすすめします。
ホームセンター
ホームセンターでもコンセント交換を依頼できます。家電量販店と同様に、全国に店舗があるのでどこにいても依頼できるでしょう。
注意点として店舗によっては経験が少ない電気工事士もいるため、技術力が低いこともあります。また店舗によっては対応していないケースもあるので、コンセント交換を依頼をするときは事前に確認しましょう。
大手電力会社
大手電力会社もコンセント交換を依頼できます。技術力が高く、信頼できるプロがコンセント交換を行ってくれるので、安心して依頼できるでしょう。
注意点として大手電力会社の電気工事士が来るのではなく、関連会社の電気工事士が来ます。例えば東京電力のケースだと、関連会社である「東京電力パワーグリッド」の電気工事士がコンセント交換を行ってくれます。
また、大手電力会社は即座に対応は行ってくれない傾向が強いです。早めに交換をしてほしいのならば、大手電力会社は避けた方がよいでしょう。
コンセント交換の費用相場は?

コンセント交換を依頼すると、どうしても費用が発生してしまいます。ここではコンセント交換にかかる費用の相場について解説します。
コンセント交換にかかる費用
コンセント交換にかかる費用相場が2,000円から15,000円と幅広くなっています。幅広い要因として故障の原因によって部品が追加されたり、配線の延長や交換が必要になるケースもあるからです。
工事が複雑な状況になると、費用が高くなる傾向が強いことを覚えておきましょう。
電圧交換にかかる費用
100vから200vの電圧交換にかかる費用相場は、2,000円から5,000円です。しかし自宅が200vに対応していないときは、電線の引き込みから工事をしなければいけないないので、90,000円からと一気に高額になります。
電圧交換を行いたいときは、まずは自宅が200vに対応しているのか確認しましょう。
出張費がかかるケース
基本的にコンセントの工事費用は、作業費、部品代、出張費を合わせた金額です。コンセント交換費用に加えて、出張費がかかります。自宅と依頼先が遠ければ遠いほど出張費はかかってしまいます。
出張費を抑えたい人は、なるべく近所の業者に依頼しましょう。
コンセント交換の費用を抑えるコツは?

コンセント交換の費用は、工事が複雑になると費用が高くなる傾向があります。少しでも費用を抑えるためには、どのようにすればよいのでしょうか。
ここでは、コンセント交換にかかる費用を少しでも抑えるためのコツについて解説します。
見積書の作成を依頼する
業者に依頼するときは、見積書の作成を依頼しましょう。複数の業者に見積書の作成を依頼することで、費用の比較ができ、どこの業者が安いか把握できます。
また見積書の作成を依頼することで、作業後の不当な請求を防げます。悪徳業者から騙されないようにするためにも、見積書の作成を依頼するようにしましょう。
近場の業者に依頼する
前述でも少し触れましたが、自宅と業者の距離が遠いと出張費も高くなる傾向が強いです。出張費を抑えるためにも、近場の業者に依頼しましょう。
また自宅の場所によっては、駐車費用も発生するケースがあるのでその点も考慮するようにしてください。
アフターフォローが優れている業者を選ぶ
業者によっては、アフターフォローが付いている業者もあり一定の保証が付いているケースもあります。再び工事や点検が必要になるケースに備えて、アフターフォローが優れている業者を選ぶようにしましょう。
実績がある業者に依頼する
実績が伴っていない業者に依頼すると、誤った工事を行ってしまい工事費用が更にかかってしまうケースも存在します。このようなトラブルを防ぐためにも、業者を選ぶときは実績がある業者を選ぶようにしましょう。
HPやGoogleなどの口コミを事前に確認することで、実績がある業者なのか判断できます。
コンセント交換は信頼できる業者に依頼しよう!
この記事ではコンセント交換をどのように行えばよいのかについて、解説してきました。コンセント交換は、電気工事士の資格を保有している業者に依頼しなければいけません。
更には業者の中には残念ながら不当な請求をする悪徳業者もいるので、信頼できる業者に依頼することが大切です。
この記事を参考に信頼できる業者を見つけて、故障や使用期限が過ぎているコンセントを放置せず交換しましょう。