室外機がうるさいと、さまざまなトラブルの原因になります。トラブルを防ぐためにも、室外機を静かにする方法は知っておくべきでしょう。
ここでは室外機のうるさい音を静かにさせる方法について解説していきます。室外機から聞こえるうるさい音の種類によって、室外機を静かにさせる方法も異なるので参考にしてください。
室外機がうるさい理由は?

室外機からうるさい音が聞こえるのには、さまざまな理由が生じます。ここでは、室外機がうるさくなる要因について解説します。
室外機がしっかり設置されていない
室外機がしっかり設置されていないと、うるさい音が発生します。エアコンのスイッチを入れると室外機は振動します。
しっかりと設置されていない室外機を作動させてしまうと、振動により周りの壁や周辺の物に当たってうるさい音が生じるでしょう。
また年数が進むことで室外機を固定している部分が緩み、室外機が動いてしまいうるさくなるというケースも生じます。
室外機が汚れている
室外機が汚れていると、うるさい音が発生します。室外機は屋外に設置されているため砂やホコリ、葉っぱなどが付着し、これらのゴミが室外機の内部にある熱交換器に当たってしまうと、うるさい音が発生します。
目に見える汚れならすぐに取り除けますが、内部の汚れを取り除きたいのであれば専門的な知識をもった業者に依頼するようにしましょう。知識もないまま、内部に触れてしまうと故障してしまう可能性もあります。
室外機の周辺に物が置いてある
室外機の周辺に物が置いてあると、室外機からうるさい音が発生します。室外機は振動するものであり、室外機の周辺に物を置いておくと、その物と接触すればうるさい音が生じてしまいます。
また周辺に物を置くとエアコンの空気循環がうまく作動しなくなり、余計に内部のモーターが作動してしまうため、うるさい音が発生してしまうでしょう。
周辺に物を置くと、うるさい音が発生するだけではなく空気循環ができないため熱が排出されなくなり屋内にいる私たちも快適に過ごすことはできません。快適に過ごすためにも、室外機の周辺には物を置かないようにしましょう。
室内と室外の温度差
室内と室外の温度差が大きいと、室外機からうるさい音が聞こえてくるでしょう。室内と室外の温度差が大きいと、室外機の内部にある冷却フィンや圧縮機が空気循環を積極的に行うため通常よりも大きな音が発生します。
特に室内と室外の温度差が大きくなる真夏時期は音が大きくなるので、温度調節が必要となるでしょう。
エアコンが故障している
エアコンが故障しているときも、室外機からうるさい音が発生します。エアコン内部はさまざまな部品が集まって、構造されています。その1つに少しでも異常が発生すると、うるさい音が発生するでしょう。
エアコンだけではなく、室外機の内部も故障してしまうとうるさい音を発します。室外機が正しく設置されている、室外機の周りも片付いていてもうるさい音が発生するのであれば、エアコンが故障している可能性を考えましょう。
室外機の構造
エアコンは部屋の空気を吸い込んで、室外機から排出します。暖房使用時は熱を取り込むのに冷房よりも負荷がかかってしまい、うるさい音が発生します。そのため暖房使用時は冷房使用時よりも大きな音が発生するでしょう。
これはエアコンの構造上、仕方がないことです。冷房使用時ではうるさくないのに、暖房使用時だとうるさいときは構造上の問題だと捉えましょう。
室外機が古い
室外機が古いと、うるさい音が発生します。経年劣化が進んでいる室外機を使用し続けると、内部の部品も劣化しているため異音が生じます。内部が故障してしまうと、エアコン本体の交換が必要になるでしょう。
室外機のうるさい音の種類とそれぞれの対策方法

室外機から発生するうるさい音は、1種類ではありません。「ブーン」という機会の低い音であったり、「ガタガタ」と何かが動く音が聞こえるときもあるでしょう。
室外機から発する音の種類によって、騒音の原因を特定できます。ここでは、室外機のうるさい音の種類とその対策方法について解説していきます。
「ブーン」という低い音
「ブーン」という低いうるさい音は、室外機が稼働する音になっており故障や修理のサインではありません。ただ室内と室外の温度差が大きいと、「ブーン」という低い音が通常よりも大きくなります。
対策方法として、室内と室外の温度差を大きくしないことです。温度調節をして様子を見てみましょう。
「ガタガタ」という物が動く音
「ガタガタ」という物が動く音がするときは、エアコンがしっかりと設置されていないか、もしくはエアコン周りに物を置いていることが要因です。
「ガタガタ」という音がする場合は、エアコンの設置状態を確認し、周りに物を置かないようにしましょう。室外機を壁にくっつけないようにするのもポイントです。
壁などから5cm以上、左右も10cm以上スペースを空けるようにしましょう。しっかりと固定もし、周りに物も置いていないのに「ガタガタ」とうるさい音が発生するのであれば、防振ゴムを使用するのもおすすめです。
「ゴーゴー」という風のような音
「ゴーゴー」という風のようなうるさい音が発生するときは、室外機に汚れが溜まっているサインとなり、室外機の清掃をしなければいけません。
エアコン内部に汚れが溜まっていると、フィルターが目詰まりを起こし稼働率が低下します。そのためエアコンはフルパワーの状態を常に保とうとし、「ゴーゴー」という音が発生するのです。
フルパワーの状態のままエアコンが稼働し続けると、エアコンに負荷がかかってしまい寿命を縮めてしまいます。
エアコンから「ゴーゴー」といううるさい音が長時間聞こえるときは、エアコンの内部や周辺にゴミが溜まっているというサインですので清掃を行うようにしましょう。
「カラカラ」という金属音
「カラカラ」という金属音のようなうるさい音が発生するときは、室外機の内部にゴミか異物が入っている可能性が高いです。
「カラカラ」という音が聞こえたときは、一度エアコンの電源をオフにして室外機の内部にゴミや異物がないか確認するようにしましょう。
見える範囲にゴミや異物がないときは、見えないところにある可能性が高いので、専門的な知識をもつ業者に依頼しましょう。自分では手の届かない部分まで、室外機を丁寧に掃除してくれます。
「キーン」という金属音
「キーン」という金属音のようなうるさい音が発生するときは、室外機の内部の部品が故障している可能性が高いです。コンプレッサーなどが故障したとき、「キーン」という金属音が聞こえます。
室外機内部で故障したときは、エアコンの修理業者を呼ばなければいけません。エアコンを購入した先やエアコンのメーカーなどに連絡をして、修理してもらうようにしましょう。
「ポコポコ」と水が湧くような音
「ポコポコ」と水が湧くようなうるさい音が発生するときは、ドレンホースが関係している可能性が高いです。ドレンホースはエアコンから出る水を外へ排出するという役割を担っています。
ドレンホースの中にゴミが入っていたり、水が残っていると「ポコポコ」という音が聞こえます。「ポコポコ」という音が聞こえたときは、ホースの中を覗いてみてゴミや水分を取り除くようにしましょう。
室外機からのうるさい音を静かにする対策方法

室外機からのうるさい音を静かにする対策として、自分でできる方法と専門的な知識をもった業者に依頼する方法という2つに分けられます。どちらの対策方法が自分に適しているのか、参考にしてください。
自分でできる室外機の騒音対策
室外機から聞こえるうるさい音を工夫次第で、業者に依頼しなくても自分でも対策できます。ここでは、自分でできる室外機の騒音対策を4選紹介します。
防音カバーを設置
防音カバーを設置することで、室外機から聞こえるうるさい音を静かにできます。ホームセンターなどで購入でき、設置も簡単です。
防音カバーを購入するときはサイズに合ったカバーを選び、加えて室外機の冷却機能を低下させないものを選ぶようにしましょう。
防振ゴムマットの使用
室外機が「ガタガタ」と音を立てて振動するのであれば、防振ゴムマットを付けると良いでしょう。室外機と設置する面の間に防振ゴムマットを置くことで、振動の伝達を低下させる効果があります。
ホームセンターやオンラインショップで購入でき、取り付け方法も簡単です。
配管・ホースを固定
配管やホースを固定することも、騒音対策として効果的です。結束バンドを使用すれば簡単に固定できます。配管やホースを固定したときは、ゴミが詰まっていたり、水分が残っていないか定期的に確認するようにしましょう。
定期的に確認することで、より確かな騒音対策を行えます。
室外機の清掃
室外機にゴミが溜まっていると、うるさい音が発生する要因となります。屋外にあるため、どうしても室外機周辺はゴミが溜まりやすく、定期的に清掃をしないと内部やホースなどにゴミが入ってしまいます。
室外機はゴミや異物がない状態を保つようにし、付いたときは優しく取り除くようにしましょう。
専門業者に依頼する
自分でできる範囲もあれば、専門業者に依頼することでより効果的な騒音対策を行えます。ここでは、専門業者に依頼できる騒音対策を2選紹介します。
エアコン業者に修理・交換を依頼
室外機を長く使用している、「キーン」という金属音が聞こえるなどエアコンが故障している可能性が高いときは、エアコン業者に修理・交換を依頼するようにしましょう。
保証期間内であれば、修理費用も安くなるケースもあります。エアコンのメーカー、もしくは購入した店舗に確認し、修理・交換を依頼しましょう。
クリーニング業者に依頼
室外機の内部を清掃したいとき、自分で行うには限界があります。内部まで綺麗に清掃したいのであれば、エアコンのクリーニング業者に依頼しましょう。プロの業者に依頼すれば、専門的な知識をもって綺麗に清掃してくれます。
クリーニング業者に綺麗に清掃してもらえば、室外機の寿命も伸ばすことができ、長く使用できるでしょう。
室外機の修理・交換の依頼先は?

室外機から聞こえてくるうるさい音が、室外機の故障であったとき、修理や交換が必要になります。ここでは、室外機の修理や交換を依頼できる業者について解説していきます。
エアコンのメーカー
エアコンのメーカーに修理・交換を依頼できます。保証期間内であれば、無料で修理を依頼できるでしょう。専門的な知識をもったプロの業者なので、安心して依頼できます。
エアコンを購入した電気量販店
電気量販店でもエアコンの修理・交換を依頼できます。メーカーと同様に、保証期間内であれば、無料で修理を行ってくれるでしょう。
更にエアコンメーカーと比べると、保証期間は長く設定されており、手厚いサービスを受けられます。家電量販店に修理・交換を依頼するときは、保証内容を確認してから依頼するようにしましょう。
近所の電気工務店
近所の電気工務店にもエアコンの修理・交換を依頼できます。保証期間外であれば、近所の電気工務店に依頼するのもポイントです。保証期間外であればメーカーや家電量販店よりも、比較的費用が安くなるでしょう。
注意点として、電気工務店によっては対応できるメーカーが限られているケースもあります。近所の電気工務店に依頼するときは、事前に対応できるメーカーであるか確認するようにしましょう。
室外機をうるさいまま放置したときに起こることは?

室外機がうるさいけど、面倒なのでそのまま放置してしまったとき、どのようなトラブルが起きてしまうのでしょうか?
ここでは、室外機のうるさい音を放置してしまったときに起こるであろうトラブルについて解説していきます。
近所との騒音トラブル
室外機がうるさいまま放置してしまうと、近所との騒音トラブルが起きてしまうかもしれません。室外機がうるさくて近所の人の家まで聞こえてしまうと騒音問題に発展し、近所との関係が悪くなってしまいます。
近所の人とトラブルにならないようにするためにも、室外機の音をうるさいままに放置しないようにしましょう。対策方法として、室外機の設置場所を近所の家から遠ざけるなどが挙げられます。
エアコン本体の故障
室外機がうるさいまま放置してしまうと、エアコン本体の故障に繋がる可能性があります。室外機がうるさい要因として、室外機にゴミや異物が入った状態であることが挙げられます。
そのゴミや異物を取り除かないまま使い続けると、エアコンや室外機に負荷がかかり故障するかもしれません。うるさい音が聞こえたときは、室外機の清掃を行い綺麗な状態を保つようにしましょう。
電気代が上がる
室外機がうるさいまま放置してしまうと、電気代が上がる可能性があります。室外機が掃除されないままだと、フィルターが目詰まりし常にフルパワーの状態で稼働を続けます。その状態だと、電気代も高くなってしまうのです。
漏電・火災の発生
室外機をうるさいまま放置すると、室外機の清掃が行われずフルパワーの状態で稼働し続けてしまうため、漏電や火災など二次災害が発生する可能性があります。また部品の故障も漏電や火災の発生に繋がります。
室外機からうるさい音が聞こえたときは、二次災害を防ぐためにも放置しないようにしましょう。
不眠
夜間静かな時間帯に室外機のうるさい音が聞こえると、耳に付き眠れなくなるかもしれません。特に静かな時間帯である夜中だと余計に室外機の音が気になり、ストレスも抱えてしまうでしょう。
心地よく眠れるようにするためにも、室外機のうるさい音を放置せず原因を突き止め解決するようにしてください。
室外機のうるさい音を解決しエアコンを快適に使おう!
室外機がうるさいときは、音の種類によって対策方法は異なります。「ゴーゴー」という音が聞こえるのであれば、室外機の清掃が必要になります。「キーン」という音が聞こえるのであれば、修理や交換を考えなければいけないでしょう。
またうるさい音の対策として室外機はもちろん、周辺も綺麗な状態を保つことがポイントです。室外機から聞こえるうるさい音を放置せず、騒音トラブルを解消しエアコンを快適に使いましょう。