電気スイッチが破損や凹み、または電気スイッチのデザインを変えたいときは、電気スイッチの交換が必要になります。では電気スイッチの交換はどのように行えば良いのでしょうか。
そこでこの記事では、電気スイッチの交換について解説します。電気スイッチの交換の依頼先についても触れているので、参考にしてください。
電気スイッチを交換が必要な状況は?

そもそも電気スイッチの交換が必要な状況とは、どのような状況を指すのでしょうか。ここでは、電気スイッチの交換をしなければいけない状況について解説していきます。
電気スイッチの故障
電気スイッチが故障したときには、交換が必要になります。電気スイッチの故障と判断されるのは、電気スイッチを付けても照明器具などが反応しない状況を指します。
しかし、本当に電気スイッチが故障しているとは限りません。ブレーカーが落ちている可能性や、照明器具が故障している可能性もあります。
電気スイッチが反応しないときはブレーカーが落ちていないか確認をし、続いて照明器具が故障していないか確認するようにしましょう。照明器具に付いている電球や、蛍光灯が切れていないのか確認することも大切です。
電気スイッチが折れてしまったり、凹んでしまったときは明らかに電気スイッチの故障なので、交換するようにしましょう。また見た目では分からなくても、スイッチの内部にあるバネが故障していることもあります。
電気スイッチの内部には板バネと呼ばれるものが付いており、スイッチの動作のたびに作動するようになっています。そのためスイッチを使用し続けるとバネが劣化し、最悪のケースでは破損してしまう可能性もあります。
内部のバネが破損したときは、スイッチは反応しないので交換するようにしましょう。
電気スイッチの経年劣化
電気スイッチが経年劣化しているときも、交換が必要です。電気スイッチにも使用期限が存在します。要因として、スイッチの「入り」「切り」の動作を長年繰り返してしまうと、寿命が切れてしまい反応しません。
電気スイッチの使用年数は、約10年です。電気スイッチが10年経過したときは、経年劣化の可能性があると考えてください。
電気スイッチの容量が合っていない
照明器具を交換した結果、容量が使用していた電気スイッチと合わないというケースもあります。容量が合わないまま電気スイッチを使用すると、故障してしまい交換が必要になります。
照明器具を交換したときには、電気スイッチの交換も必要なケースもあることを覚えておきましょう。
デザインの変更
電気スイッチのデザインもさまざまです。シンプルなデザインのものから、お洒落で使っていて楽しくなるデザインもあります。
シンプルなデザインに飽き、人とは変わった電気スイッチを使用したいときは思い切って交換するのもおすすめです。
電気スイッチの交換は自分でできる?

さまざまな事がDIYできるようになった昨今、電気スイッチの交換も自分で行うことはできるのではと考える人も多いことでしょう。ここでは、電気スイッチの交換に必要な資格や交換手順について解説していきます。
電気スイッチの交換には資格が必要
電気スイッチの交換には「電気工事士」の資格が必要です。資格を取得していない人は電気スイッチの交換を行えません。
これは法律によって定められており、無資格の人が電気スイッチの交換を行うと3か月以下の懲役、または3万円以下の罰金が科せられます。ただ、電気スイッチのカバー交換は無資格でも行えます。
専門的な知識がないと感電する危険性もあるので、無資格の人は電気カバーの交換のみにして、電気スイッチの交換は行わないようにしましょう。
電気スイッチの交換手順は?
電気スイッチの交換の手順は、以下のようになります。
- ブレーカーを落とす
- 電気カバーをドライバーを使って外す
- スイッチに付いている金属部分も外す
- 壊れたスイッチの電線を壁から外す
- 新しい電気のスイッチを取り付ける
- 金属部分を取り付け、カバーを付ける
- 作動するか確認し、完了
電気スイッチの交換のときに、重要なのはブレーカーを落とすことです。ブレーカーを落とさず、電気スイッチの交換を行えば感電する可能性があります。ブレーカーを落とし、安全面に配慮しながら行うようにしましょう。
電気スイッチの交換を依頼先は?

電気スイッチの交換には「電気工事士」の資格が必要になり、無資格の人間は行えません。では電気スイッチの交換が必要となったとき、どこに依頼すれば良いのでしょうか。
ここでは、電気スイッチの交換を依頼することができる業者について解説します。
電気工事業者
電気事業を行ってくれる電気工事業者は、電気スイッチの交換を依頼できます。自宅近所で個人経営をしている電気屋や、インターネットで検索した電気工事業者を選ぶようにしましょう。
電気工事業者は大手家電会社や大手電力会社と比べ、対応が早い傾向です。急ぎで電気スイッチの交換を依頼したい人に、おすすめです。
大手家電量販店・ホームセンター
大手家電量販店やホームセンターでも電気スイッチの交換を依頼できます。エディオンやコーナン、カインズなどが依頼できますが、店舗によっては受け付けていない可能性があるので、事前に確認するようにしましょう。
電気工事組合の加盟店
電気工事組合とは電気設備の施工や設計、修理などを行っている電気工事業者が組織している団体を指します。電気工事組合は常に新しい技術を取り入れる方針なため、プロ意識が高く安心して依頼できます。
電気工事組合に加盟している電気工事業者は全国各地に広がっており、各地域ごとのホームページも存在します。例えば東京在住の人ならば、「東京電気工事工業組合」のホームページを検索すると良いでしょう。
電気に関する困りごとに対応してくれる「住宅電気工事センター」に電気スイッチの交換を依頼すれば、専門の電気工事業者を派遣してくれます。
ただ、電気工事組合には料金表が掲載されていません。依頼するのであれば、事前に費用がどのくらいかかるのか聞くようにしましょう。
大手電力会社
大手電力会社も電気スイッチの交換を依頼できます。例えば東京在住の人ならば、東京電力の系列会社である「東京電力エナジーパートナー」が該当します。
基本的には契約している電力会社が行ってくれるので、自分が契約している電力会社に依頼するようにしましょう。
電気スイッチの交換の業者を選ぶときのポイント

電気スイッチの交換を行う業者の中には、不当な金額を請求したり、資格がない人間に交換を行わせたりする悪徳業者も残念ながら存在します。そのような悪徳業者に騙されないために、ここでは業者を選ぶときのポイントについて解説します。
相場に見合った金額であるか
電気スイッチの交換金額の相場を把握することは、電気工事業者を選ぶときのポイントになります。費用の相場は2,000円から10,000円ぐらいです。
大手家電量販店の「エディオン」は2,200円から、東京電力の系列である「東京エナジーパートナー」は13,200円からとなっています。
スイッチの延長が必要だったり、増設が必要だったときは更に費用がかかるでしょう。また、スイッチのデザインによっては費用が高くなります。人感センサーの付きスイッチや特殊タイプのスイッチは高くなる傾向が強いです。
相場よりも高い業者も悪徳業者である可能性が高いですが、あまりにも安すぎる業者も注意するようにしましょう。最初の提示金額は安かったものの、スイッチの交換後に高額請求をしてくる悪徳業者も多数います。
ホームページで実績を確認
電気工事業者を選ぶときは、事前にホームページなどで実績を確認してから依頼するようにしましょう。実務経験が乏しい業者を選んでしまい、後々トラブルになったケースも少なくありません。
信頼できる業者であれば、ホームページなどで実績を紹介しています。保有している資格などもホームページで確認できるので、チェックしておきましょう。
口コミをチェックする
電気工事業者を選ぶときには、事前にGoogleやマッチングサイトで口コミをチェックするようにしましょう。スタッフの対応が悪い、不当な請求をされた、見積書を作成してくれないなどが記載されている業者はおすすめしません。
口コミなどで評価が高い電気工事業者を選ぶようにしましょう。
電気スイッチの交換の費用を抑えるコツは?

電気スイッチの交換費用の相場は理解できたのではないでしょうか。電気スイッチの配線の延長や増設などが伴うと、どうしても費用がかかってしまいます。金額が高くなることを防ぐために、ここでは費用を抑えるコツについて解説します。
見積書を依頼する
費用を抑えるためには、見積書の作成を業者に依頼するようにしましょう。複数の業者から見積書の作成を依頼し、かかる費用を比較することで安い費用で交換を行ってくれる業者を見つけられます。
また見積書を作成してもらうことにより、業者からの不当な高額請求を防げます。悪徳業者から騙されないようにするためにも、見積書の作成は依頼するようにしましょう。
修理か交換か安い方を選択する
電気スイッチの状態によっては、修理で済むケースも存在します。修理か交換か、複数の業者に相談することにより、どちらが安い費用で行えるのか把握できます。
交換よりも修理の方が安く済むときは、修理を依頼するのも良いでしょう。反対に、修理が高額になり交換の方が安くなるケースもあります。そのような状態のときは、交換することをおすすめします。
電気スイッチの種類

最後に電気スイッチの種類について紹介します。6種のスイッチを紹介するので、交換するときの参考にしてください。
片切りスイッチ
片切りスイッチは、1度は見たことがある一般的なスイッチです。住宅だけではなく、店舗やオフィスでもよく使われています。トイレやお風呂で見る機会も多いのではないでしょうか。
片切りスイッチの内部には2本の線が通っており、片方だけでスイッチの「入り」「切り」ができます。
ワイドスイッチ
ワイドスイッチとは、スイッチ部分が大きめに設計されているスイッチのことを指しています。子供やお年寄りでも簡単に使用できるユニバーサルデザインになっており、近年増加傾向にあります。
3路・4路スイッチ
異なる2つの場所から1つの照明器具の「入り」「切り」を操作できるのが、3路スイッチです。3カ所から操作できるスイッチは4路スイッチと言います。階段の上下などで使う機会が多いスイッチで、見た目は片切りスイッチに似ています。
ほたる・パイロットスイッチ
ほたるスイッチは、暗闇でもスイッチの場所が分かるような構造のスイッチを指しています。ほたるスイッチは、「切り」の状態のときに表面のランプが点灯する仕組みになっています。
反対に、パイロットスイッチは電気が「入り」の状態のときに表面のランプが点灯し、スイッチの消し忘れを防いでくれます。
ほたるスイッチは玄関や階段、薄暗い場所などで役に立つことができるでしょう。パイロットスイッチは、消し忘れに効果的なトイレやお風呂、屋外照明に役立つスイッチになっています。
人感センサースイッチ
人の動きを感知してスイッチが「入り」「切り」するのが、人感センサースイッチです。玄関などで活躍できるスイッチですが、部品の接触不良などで故障が起きやすいという懸念点もあります。
人感センサースイッチを長く使用したいのなら、定期的に点検を行うようにしましょう。
調光スイッチ
調光スイッチとは、照明の明るさを調整することができるスイッチを指しています。従来の「入り」「切り」スイッチだけではなく、明るさを細かく設定することができるので、寝室などで活躍することでしょう。
注意点として、調光スイッチは照明器具によっては対応できないケースもあります。調光スイッチを使用したいときは、事前に対応できるか確認するようにしましょう。
電気スイッチの交換は信頼できる業者に依頼しよう
この記事では電気スイッチの交換について解説しました。電気スイッチの交換は無資格の人が行うことはできません。資格を保有している専門の業者に依頼するようにしましょう。
業者を選ぶときも、信頼できる電気工事業者を選ぶことがポイントです。この記事で紹介した内容を参考に、信頼できる電気工事業者を選ぶようにしましょう。