便利な電化製品が増えた昨今、コンセントを使う機会も増えてきました。使用頻度が高いコンセントですが、決まった箇所に決まった数しかないため不便に思うことも多いのではないでしょうか。
そのような人におすすめなのがコンセントの増設です。ここではコンセント増設をどこで頼めば良いのか、加えて、増設方法について詳しく解説していきます。
コンセント増設はどこに頼む?

コンセント増設を行いたいときは、一体どこに頼めば良いのでしょうか。ここではコンセント増設をどこに頼めば良いのか、詳しく解説します。
コンセント増設はDIYできる?
さまざまなものがDIYできる昨今、コンセント増設も自分で行えるのではと思う人もいることでしょう。しかし、コンセント増設には「電気工事士」の資格が必要であり、無資格者はコンセント増設を行えません。
また、無資格者が知識がないままコンセントの増設を行うと感電や発火が起こる可能性が生じます。コンセントを増設したいのであれば資格を保有しており、専門的な知識がある電気工事士に頼むようにしましょう。
コンセント増設はどこに頼む?
コンセント増設には、電気工事士の資格がなければ行えません。ではどこに頼めば良いのでしょうか。ここでは、コンセント増設を頼める業者について解説します。
個人経営の電気屋
自宅近所やマッチングサイトなどで見つけた、個人経営をしている電気屋にコンセント増設を頼めます。個人経営の電気屋は比較的、早く対応してくれるのが魅力です。
コンセントの増設をすぐに行ってほしい人は、個人経営の電気屋に頼むと良いでしょう。個人経営の電気屋を選ぶ際には、電気工事組合に加盟しているかチェックするようにしてください。
電気工事組合に加盟している電気屋は、実績が伴っており信頼できる業者が多いので安心して依頼できます。
家電量販店
家電量販店でもコンセントの増設を頼めます。例えばヤマダ電機やエディオンでは、エアコンなどの電化製品を購入するとコンセントの増設などの工事を行ってくれるケースもあります。
注意点として店舗によって対応していないこともあるので、頼むときは事前に確認するようにしましょう。
ホームセンター
ホームセンターでもコンセントの増設を頼めます。しかし店舗によっては電気工事士がおらず対応していないケースもあったり、経験が少ない電気工事士がいたりとさまざまです。
ホームセンターに依頼するときは、事前にコンセントの増設ができるのか確認しましょう。
リフォーム会社
リフォーム会社は住宅設備の工事を取り扱っているため、コンセント増設を頼めます。壁や床の張替えを行うときに、コンセント増設を頼めばスムーズに行えるでしょう。
注意点としてコンセント増設のみの依頼をした場合、個人経営の電気屋と比較するとリフォーム会社の方が費用が高くなる傾向が強いです。リフォーム会社に頼みたいのであれば、リフォーム工事を行うタイミングで頼むと良いでしょう。
大手電力会社
大手電力会社もコンセント増設を頼めます。電気の契約を電力会社にしているのなら、専用の窓口に電話をかければ関連会社の電気工事士が対応をしてくれます。
例えば東京電力と契約している人は、関連会社である「東京電力パワーグリッド」の電気工事士が対応してくれます。電力会社の電気工事士なら、技術力が優れているので安心して依頼できるでしょう。
注意点として、大手電力会社に依頼するとコンセント増設にまで時間がかかります。コンセント増設をすぐにでも行いたい人は、大手電力会社はおすすめしません。
コンセント増設の業者を選ぶときのポイント

コンセント増設を頼める業者の中には、資格を保有していなかったり不当な請求をする悪徳業者もいます。ここでは悪徳業者に騙されないようにするためにも、業者を選ぶときのポイントについて解説します。
実績がある
業者の中には、実績がなく経験が浅い電気工事士もいます。コンセントの増設は高い技術力が求められるため、実績がなく経験が浅い電気工事士に依頼してしまうと、増設工事後に不具合が起こる可能性があるため注意が必要です。
HPなどで業者がどのような資格を保有しているか、過去の実績はどうなのか記載されています。業者にコンセント増設を頼むときは、事前に実績があるのか確認しましょう。
見積書を作成してくれる
コンセント増設を頼むときには見積書の作成を依頼しましょう。費用が不透明だと、増設工事後に不当な請求をされる可能性があります。業者を選ぶときは見積書を作成してくれるのか、確認しましょう。
そして提出された見積書は必ず確認をし、不明な点は業者に確認してください。
保障内容が充実している
コンセント増設の業者を選ぶときは、保証内容が充実しているか確認しましょう。増設工事後にトラブルが発生したときに、対応してくれるのかもポイントです。
保証内容についても保証期間がどのくらいあるのか、点検サービスなどが付いているのか確認しましょう。コンセントにも使用期限があるので、工事後も点検をしてくれる業者がおすすめです。
口コミの評価が高い
業者を選ぶときは、事前にGoogleやマッチングサイトなどで口コミの評価を確認しましょう。
スタッフの対応はどうだったのか、工事後に不当な請求はなかったのか、追加工事を積極的に進めてこなかったかなど、細かく見るようにしてください。口コミの評価が低い業者は避け、評価が高い業者を選びましょう。
コンセント増設方法は?

コンセントを増設する方法は3パターンあります。それぞれ解説しますので、どのパターンが自分に合っているのか参考にしてください。
既存の配線から分岐する
新しい場所にコンセントを増設するとき、既存の配線から分岐をさせて工事を行うやり方があります。既存の配線から分岐させて工事をすれば、配線を引く距離が短くなり比較的安価に行えるというメリットもあります。
注意点として、分岐を行う際は電力に余力がある配線を選びましょう。もしも分岐点を間違え、ある箇所のみ大量の電気を消費した場合、ブレーカーが落ちてしまう危険があります。
既存の配線から分岐するときは、あらかじめどこがよく電気を消費しているか把握しておきましょう。電気の消費量が少ない箇所に、コンセントを増設することをおすすめします。
分電盤から新しく配線を繋げる
分電盤とは配電盤から送られてきた電気を、家の中にある電化製品やコンセントに送る装置のことです。分電盤から新しく配線を繋げて、コンセントを増設することもできます。
分電盤から新しく配線を繋ぐため、電気の消費量を気にすることなく使用できます。キッチン周りやエアコンなど電気の消費量が高いものを使用するのならば、新しく配線を繋げるやり方が良いでしょう。
注意点として、分電盤に空きがなければ新しく配線を繋げられません。分電盤に空きがないときは、ブレーカーの増設や分電盤交換が必要になるのでより費用がかかってしまいます。
差込口を増やす
既存のコンセントから、差込口のみを増やすやり方もあります。差込口を増やすだけなので、増設工事も簡単で費用も安く抑えられるのが魅力です。
注意点として、差込口を増やしても使用する電気量は増えないままなので、電気の消費量に注意しながら使用する必要があります。また位置を変えられないので、既存のコンセントがあるところでしか増設できません。
増設したときの配線方法は?

コンセントを増設するときは、コンセントの位置だけではなくコンセントの内部にある配線についても考慮しなければいけません。
配線方法として露出配線と隠ぺい配線の2パターンがあります。それぞれの特徴について解説していきます。
露出配線
露出配線とは、配線が見える状態のまま新しいコンセントに繋げるやり方です。配線を天井や壁に沿わせて新しいコンセントの配線を設置します。
壁や天井の内部に配線を沿わせなくていいので、隠ぺい配線と比べると費用を安く抑えられるでしょう。懸念点として、配線が露出しているため見栄えが悪いことが挙げられます。
基本的にはカバーを被せますが、自宅の壁の色に合ったカバー材がない可能性もあります。配線の露出を気にしない、できるだけ費用を抑えたいという人にはおすすめのやり方です。
隠ぺい配線
隠ぺい配線とは壁の中や床下、天井裏などに配線を通して新しいコンセントに繋げるやり方です。配線が露出することなく、隠したまま新しいコンセントに繋げられます。見た目を気にする必要はありません。
注意点として、配線が見えないようにするために壁に穴をあける必要があるため、増設工事が大掛かりなものになり、費用も高くなる傾向が強いです。工事も複雑になるため信頼でき、加えて技術力の高い業者を選ばなければいけません。
コンセント増設費用のポイントは?

コンセントを増設する際、気になるのは費用です。増設費用は、増設方法や場所、配線の長さなどによって異なります。それぞれの費用のポイントをまとめたので、参考にしてください。
増設方法
コンセントの増設方法によって、費用は異なります。以下、方法別に費用相場をまとめました。
- 既存の配線から分岐する方法 10,000円前後
- 分電盤から新しく配線する方法 15,000円前後
- 差込口を増やす方法 3,000円~5,000円
分電盤から新しく配線する方法だと、電気の消費量について考慮をしなくて良い分、増設工事が高くなります。更に電気を使用するのならばアンペア数を増やす必要があり、より費用が高くなります。
増設場所
コンセントの増設は場所によっても、費用が変わります。コンセントが増設されやすい3つの場所の費用相場をまとめました。
- エアコン周り 30,000円~40,000円
- キッチン周り 10,000円~30,000円
- テレビ周り 20,000円~25,000円
エアコンは電気の消費量が大きいため、コンセントの増設費用も高くなります。キッチン周りの相場に幅がある要因として、電力の消費量が関係しています。IHなど、電気の消費量が大きくなるのであれば、その分費用は高くなるでしょう。
反対に、キッチンにて電気をあまり消費しないのであれば10,000円程度で抑えられます。
テレビ周りのコンセントを増設したいのであれば、テレビ専用のコンセントを増設する必要があるため、費用が高くなります。
配線の長さ・方法
配線の距離も費用に関係します。配線の長さが長いほど、費用が高くなる傾向が強いです。また、配線方法によっても費用が異なります。露出配線と比べるとやはり、工事が複雑になる隠ぺい配線の方が費用は高くなるでしょう。
コンセント増設の注意点

コンセント増設をする際には、注意すべきことがあります。ここでは、増設時に注意すべきポイントについてまとめました。
管理会社の許可が必要なケースもある
マンションや賃貸物件だと、管理会社の許可が必要なケースもあります。コンセント増設には隠ぺい配線のように、壁の一部などを取り壊す必要があります。壁の取り壊しが可能か、増設工事をする前に確認しましょう。
他にも、一般的に管理会社が了承するのは、コンセントの差込口を増やすやり方です。既存の配線から分岐するやり方は、許可されない可能性があります。
マンションや賃貸物件でコンセントの増設を行うときは、管理会社に確認をしてから業者に頼むようにしましょう。
増設できない場所もある
場所によっては、コンセントを増設できません。例えば浴室や洗面所などの水周りは漏電や感電の危険性が高いため、コンセントの増設は難しいです。
キッチン回りでも、コンロやシンクの周りはコンセントの増設ができません。コンセントの増設場所を考慮するときは、水周りやコンロを避けるようにしましょう。
増設する場所を明確にする
業者にコンセント増設を頼むときは、増設する場所を明確にしましょう。お金をかけてコンセント増設しても、新しくできたコンセントを使用しなければ無駄になってしまいます。
自宅のどの場所で頻繁に電化製品を使用するか、コンセントをどこに配置すれば家族が使いやすいのかなどイメージすると決めやすいです。
まとめて依頼する
コンセントの増設を1つではなく数カ所の増設を検討しているのならば、まとめて頼むようにしましょう。複数回に分けて頼むと、その度に作業時間や出張費がかかってしまい費用が高くなってしまいます。
まとめて業者に頼むのならば、コンセントの増設位置を明確にすることが大切です。業者と相談しながら、コンセントの位置をしっかりと決めましょう。
コンセント増設は資格を保有しているプロの業者に頼もう!
この記事ではコンセント増設はどこに頼むかについて、解説しました。コンセントの増設をするには電気工事士の資格が必要です。専門知識をもった実績があるプロの業者に頼みましょう。
この記事を参考に信頼できるプロの業者を選び、自分に合った方法でコンセント増設を頼むようにしましょう。